北区のJ&Lを視察しました
子ども支援・教育力向上特別委員会が開催で北区の新しい複合施設「J&L」(ジェイトエル)を視察してきました。この施設は「図書の力を使って人を集める」というコンセプトのもと、区民センターの移転計画から発展し、図書館機能を中心にさまざまな要素が融合した場となっています。
J&Lでできること
- 本を読む J&Lでは、館内で本を読むことができます。貸し出しは行っていませんが、新刊や図書館法に基づく図書館では配置できないような高価な本が蔵書されており、様々な本との出会いを楽しむことができます。また、北区立図書館と連携しており、予約した本の受け取りや返却が可能です。
- イベント参加 幼児向けの「あかちゃんおはなし会」や、工作機器を使ったイベントなど、多彩なプログラムが用意されています。地域の交流を深める場としても機能しています。
- 施設の活用 音楽演奏が可能なホールや、動画編集が行えるスペースなど、クリエイティブな活動をサポートする設備が充実しています。
- ものづくり UVプリンター、3Dモデリングマシン、3Dプリンター、職業ミシンといった先端機器が揃い、創作活動を気軽に始めることができます。特に「クリエイティブルーム」は、多様な機械を安価で利用できることが魅力です。
特徴と背景
J&Lは図書館法上の図書館ではありませんが、図書館的な機能を備えた新しい形態の施設です。施設の開設にあたっては、近隣の大学との連携も図られています。
この施設は当初、区民センターの移転計画として始まりました。しかし「単なる移転では賑わいが不足するのではないか」という意見を受け、図書を核にした複合施設として再設計されました。その結果、平日は600–800人、休日には1000人を超える来館者が訪れる人気の施設となっています。
今後の展望
J&Lは今後さらに活性化が期待されています。これから商業施設が併設されたり、隣接する高層マンションに入居者が増えたりすることで、新たな人の流れが生まれるでしょう。また、指定管理者が企画する多彩なイベントが、さらに多くの人々を惹きつけることが予想されます。
まとめ
J&Lは、地域住民が気軽に立ち寄り、学び、交流し、創造する場として、非常に魅力的な施設です。「本」と「ものづくり」を中心にした複合的な空間が、北区の新しい文化拠点としての役割を果たしていることを実感しました。
現在江戸川区では、新庁舎の整備計画を進めており、2031年に移転予定です。隣接する再開発施設には区が床を取得して複合施設を設置する方針が示されていますが、J&Lは先行事例として非常に参考になる施設であると思います。