議会で提案した「5歳児健診」が江戸川区でスタートしています

令和8年度から、江戸川区で新たに「5歳児健診」がスタートしました。

この5歳児健診については、私自身、令和6年第3回定例会の一般質問でその必要性を訴え、江戸川区でも実施するよう提案してきた施策の一つです。

議会で取り上げた課題が、その後、庁内での検討を経て実際の制度として動き始めたことを、大変うれしく思っています。

なぜ「5歳児健診」が必要なのか

江戸川区ではこれまでも、1歳6か月児健診、3歳児健診などを通じて、子どもの成長や発達を確認し、必要な支援につなげてきました。

しかし、3歳児健診の後は、小学校入学前に行われる就学時健康診断まで、すべての子どもを対象として発達などを確認する機会に「空白」がありました。

一方、5歳頃は、保育園や幼稚園などでの集団生活を通して、コミュニケーションや社会性、ことば、行動など、3歳頃には分かりにくかった子どもの特性が見えてくる時期でもあります。

小学校に入学してから「学校生活になじめない」「集団生活で困りごとが出てきた」と気づくのではなく、就学前の段階で子どもの特性や困りごとに気づき、必要な支援につなげることができれば、子ども本人にとっても、保護者にとっても大きな助けになります。

また、健診をきっかけに、子どもの発達だけでなく、子育てに悩んでいる保護者や、支援を必要としている家庭を相談機関につなげることもできます。

こうした問題意識から、令和6年9月の江戸川区議会第3回定例会で、私は5歳児健診について一般質問を行いました。

「義務化を待たず、江戸川区でも実施を」

当時、国では5歳児健診を全国に広げるため、自治体に対する財政的・技術的な支援が始まっていました。

そこで私は一般質問で、

「発達の課題を早期発見するために、国の補助を活用し、義務化を待つことなく、本区においても5歳児健診を実施すべき」

と提案しました。

これに対して区長からは、

「発達課題のある子を早期発見し、早期支援につなぐ5歳児健診は一定の有用性がある」

との答弁がありました。

一方で、当時の保健所長からは、国が推奨する集団健診を行うためには、発達障害の診察ができる医師の確保などの課題があり、「引き続き検討が必要」との答弁でした。

つまり、この時点では必要性については区も認識していたものの、まだ実施には至っていませんでした。

その後検討が進み、令和8年度から実現へ

その後、区の中で検討が進み、令和7年には5歳児健診を進めていく方針が示されました。

そして令和8年度、ついに江戸川区でも5歳児健診がスタートしました。

今回始まった江戸川区の5歳児健診は、単に病院などで健康診断を1回増やすというものではありません。

区内の幼稚園・保育園等に通う子どもについては、保護者へのアンケートや園での定期健診に加え、心理士などの専門職が園を訪問し、集団生活の中での子どもの様子を確認します。

また、認可外保育施設やインターナショナルスクール、区外の園に通っている子ども、未就園の子どもなどについても「5歳児相談会」が用意されています。

子どもの特性や発達上の課題をできるだけ早く把握し、必要に応じて相談や支援につなげていく仕組みです。

私が特に評価したい「部局をまたいだ連携」

今回の5歳児健診で、私が特に評価していることがあります。

それは、行政のさまざまな部署が連携して取り組んでいることです。

行政はしばしば「縦割り」と批判されます。

しかし、子どもの成長や発達を考えれば、「健康」「保育」「福祉」「教育」を切り離して考えることはできません。

今回の5歳児健診は、健康部門、子ども・保育部門、福祉部門、そして教育委員会などが、それぞれの専門性を持ち寄りながら取り組む事業です。

健診で課題を見つけることだけが目的ではありません。

大切なのは、そこで気づいた子どもの特性や家庭の困りごとを、必要な相談や療育、園での支援、そしてその先の小学校生活へとつなげていくことです。

「健診をする」こと以上に、就学前から就学後まで切れ目なく子どもを支えていく仕組みが作られたことに、大きな意味があると考えています。

議会での提案を、実際の制度へ

議員の仕事は、議会で質問をして終わりではありません。

区民の皆さんからいただいた声や、自分自身が感じた課題を調べ、議会で取り上げ、行政に問題提起をする。そして、その後どのように検討され、実際の制度や区民サービスにつながっていったのかまで見届けていく。

私は、そこまでが議員の仕事だと考えています。

令和6年に一般質問で提案した5歳児健診が、その後の検討を経て、令和8年度から江戸川区の事業として実際にスタートしたことは、私にとってもうれしい成果の一つです。

もちろん、制度は「始めること」がゴールではありません。

どれくらいの子どもたちが健診・相談を受け、必要な支援につながったのか。

保護者にとって分かりやすく、利用しやすい制度になっているのか。

そして、就学前に把握した子どもの特性や必要な支援が、小学校入学後の支援へきちんとつながっているのか。

これからは、実施状況や効果についてもしっかり確認していきたいと思います。

提案して終わりではなく、実現した施策が本当に区民のために機能しているのかまでチェックする。

これからも、現場の声を聞きながら、必要な政策を一つひとつ具体的な形につなげていきます。